自分は日本に住んでいるが、日本のことをどれだけ知っているだろう。テレビに映る様々な日本の映像は100%真実なのだろうか。「真実」とは何だろうか。
『テレビに映る中国の97%は嘘である』小林史憲著を少し前に読了した。372号( 第372号 ふしぎな中国 の巻 )でも書いたが、中国に関する本のタイト
ルは「つかみ」を狙ったものが多いようだ。この「97%」という数字はどこから来ているんだ、と突っ込むのは野暮かもしれないが、どうにも取って付けたようなタイトルであると読んでから改めて思った。
2014年、11年前の出版で少々古い。奥付の著者の略歴を見ると「カンブリア宮殿」のディレクターをしていたとあり、それで帯に「村上龍氏絶賛!!」の文字が入っているのだろう。執筆当時テレビ東京のプロデューサーで2008年から13年まで北京特派員をしていてその時の取材の様子を以下のテーマごとに綴っている。
内容としては「嘘」を撮っていると言っているわけではない。著者が伝えたかったことは、敢えてタイトルに使われている言葉を使うなら「テレビで見る中国から見えない部分はその50倍ある」ということなのだろう。取材をしている現場の緊張感やインタビューに答える現地の人の様子が伝わってくるし、その頃の時代背景などもわかる。それなりに楽しんで読めた。タイトルとの違和感があるとしっくりした読後感が残らないように思う。
読んで損したとまでは思わなかったということで★★★☆☆。
※ コメントは表示されないようになっていますが、書いていただければ私の方には届きます。
『テレビに映る中国の97%は嘘である』小林史憲著 講談社+α新書 649-1 C
2014年2月20日第1刷発行
2014年5月9日第7刷発行 ¥920+税
第372号 ふしぎな中国 の巻
2025年08月17日
『テレビに映る中国の97%は嘘である』小林史憲著を少し前に読了した。372号( 第372号 ふしぎな中国 の巻 )でも書いたが、中国に関する本のタイト
ルは「つかみ」を狙ったものが多いようだ。この「97%」という数字はどこから来ているんだ、と突っ込むのは野暮かもしれないが、どうにも取って付けたようなタイトルであると読んでから改めて思った。2014年、11年前の出版で少々古い。奥付の著者の略歴を見ると「カンブリア宮殿」のディレクターをしていたとあり、それで帯に「村上龍氏絶賛!!」の文字が入っているのだろう。執筆当時テレビ東京のプロデューサーで2008年から13年まで北京特派員をしていてその時の取材の様子を以下のテーマごとに綴っている。
第一章 反日デモの最前線 ── 石原慎太郎の妄想が生んだ悲劇
第二章 中国一の金持ち村 ── 三二八メートルの高級ホテルから観た異様
第三章 「ワイロ」と「ニセモノ」── マオタイ酒が象徴する中国社会
第四章 チベット族と漢族 ── 仏画を描く青海省の村で
第五章 中国の臨時従業員 ── 毒ギョーザ事件の犯人が生まれた村で
第六章 中朝国境 ── 脱北者収容所までの道
今眺めると、「ああ、こういうニュースが連日流れたなあ」というものが並んでいる。
著者は中国に赴任している間に21回「拘束」されたという。この「拘束された」というのも日本にいてニュースで聞く時の印象と違って、そこから追い出された、という感じだ。できるだけいい(日本のテレビで使われるものとしての)映像を撮ろうとして、中国当局が入って欲しくないところまで迫った結果だろう。視聴率を取るためだとか会社の指示だとかの事情により「欲しい映像」というのはあるのだろうが、それにしても撮っている側が「97%は嘘」と言うのはどうなんだろう。今眺めると、「ああ、こういうニュースが連日流れたなあ」というものが並んでいる。
内容としては「嘘」を撮っていると言っているわけではない。著者が伝えたかったことは、敢えてタイトルに使われている言葉を使うなら「テレビで見る中国から見えない部分はその50倍ある」ということなのだろう。取材をしている現場の緊張感やインタビューに答える現地の人の様子が伝わってくるし、その頃の時代背景などもわかる。それなりに楽しんで読めた。タイトルとの違和感があるとしっくりした読後感が残らないように思う。
読んで損したとまでは思わなかったということで★★★☆☆。
※ コメントは表示されないようになっていますが、書いていただければ私の方には届きます。
『テレビに映る中国の97%は嘘である』小林史憲著 講談社+α新書 649-1 C
2014年2月20日第1刷発行
2014年5月9日第7刷発行 ¥920+税
第372号 ふしぎな中国 の巻
2025年08月17日

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