前号の続き。
奈良、3日目、最終日。
お土産を買うというひとつの問題がある。ホテルのチェックアウトは10時。チェックアウトしてからだとチェロを抱えながらみやげもの屋に入らなければならない。チェロを背負って歩くのはまだいい。が、二日前に奈良公園近辺を歩いた時の混雑ぶりを考えると、みやげもの店で人を避けてチェロのケースで棚の商品をぶつけて落としたりするのは避けられそうにない。
調べると近鉄奈良駅の改札前の店は9時に開店だ。開店と同時に買い物をすませ、新大宮のホテルに10時前に戻ってチェックアウトする作戦で行けばいい。せっかく奈良駅まで行くなら、早く行って東大寺のあたりでも歩こうと考えた。
5時半頃に起床した。確か6時14分の電車で奈良に向かう。朝日がまぶしい。いい天気だ。県庁の前をどんどん歩いて行く。二日前とは違ってこの時間は人はまばらだ。鹿が4、5頭並んで大通りを横切っている。一瞬、鹿は信号がわかるのかと思ったがそんなことはなく気ままに渡っている。車がそろそろと止まった。他県からの車だとちょっとびっくりするだろう。東大寺付近では地元の人が散歩をしているのだろう。お早うございます、と声をかけてくれる。朝はすずしくですがすがしい。新緑も気持ちがいい。
二月堂のお堂に上がる。「いやあ、気持ちええなあ。」やはり地元の方だろうか、よくここで顔を合わせているとようで
挨拶を交わしている。二月堂まではけっこう坂や石段があるので朝とは言え、少し汗ばむくらいだ。そして回廊から奈良市内の平野部が見渡せる。これも人がたくさんいると落ち着いた気持ちにはなれないだろう。朝早く来て良かった。
よく「修二会」の様子が報道されるときに見る階段も昼間だったら観光客が大勢いて写真を撮る気にもなれないだろう。ゆっくりと石段を眺めながら下りた。
鹿たちが茶店の裏手でかたまっている。2、30頭はいるだろうか。じっと動かない。人が多くなれば、また鹿せんべいをもらいに動き回るのだろうか。
時刻は7時20分くらいだ。大仏殿の方に下りていく。行列が出来ているのが見えた。どうやら大仏を拝観する行列のようだ。こんな早くから並ぶのか、とちょっとびっくりしたが、行列の先頭の方に行ってみると開門は7時30分なので、混雑を避けてこの時間に来るのはいい選択だろう。ちょっと迷ったが、これも巡り合わせのような気がして、大仏を拝むことにした。800円なり。中学3年の時以来だ。
でかい。8世紀によくこんな大きなものを作ったものだ。
鏡池を見ながら、南大門をくぐり博物館の裏手の方を歩く。それでもまだ時間があるので、猿沢池まで足を伸
ばし、興福寺を少し眺めながら駅についた。まだ8時50分だ。ぶらぶらしていると9時ジャストにようやくシャッターが開いた。柿ジャム、そうめん、柿最中、クッキー、地酒とめぼしいものをかごに入れる。柿の葉寿司の売り場にはまだ人がいない。やはり朝一番ではまだ運び込まれていないのだろうか。とにかく買えるものを先に会計して店を出ると、ビルの柱に柿の葉寿司たなかの広告が貼ってあった。東向商店街のは入ったすぐのところに本店がある。行ってみると開いていたのでサーモンと鯖をひとつ購入。満足して駅に戻り電車に乗る。
ホテルの部屋には9時45分くらいに到着。なんだか時間を有効に使ったようでとても得した気分だ。チェックアウトして京都行きの電車に乗る。座席には座らずのんびりと車窓からの景色を眺めながら京都に着いた。
奈良は朝歩くのがおすすめだ。
お土産の話をしたので、ひとつご紹介。
奈良豊澤酒造の純米酒「豊祝 山乃かみ酵母仕込み」だ。知っているわけでなく、棚から選んだのだ。ラベルには「ドメーヌ」とある。ドメーヌとはワイン造りにおいて自分の畑で葡萄を栽培し、醸造して瓶詰めまで行う生産者のことをいう。調べると「奈良県産ヒノヒカリを使用。お酒の神様として名高い奈良県桜井市にある大神神社の境内の山中に咲くササユリの花より分離された「山之かみ酵母」でじっくり低温発酵させ、柔らかなお米の旨みとキレの良い上品な酸が特徴」とのことだった。奈良県産の米だけでなく、県内の神社で見つけた(拾ってきた?)酵母を使っているところが面白い。味も飲みやすいだけでなく、何とも言えない個性的な感じがした。まさに奈良らしいお酒を飲むことが出来てこれまた満足だった。
奈良、3日目、最終日。
お土産を買うというひとつの問題がある。ホテルのチェックアウトは10時。チェックアウトしてからだとチェロを抱えながらみやげもの屋に入らなければならない。チェロを背負って歩くのはまだいい。が、二日前に奈良公園近辺を歩いた時の混雑ぶりを考えると、みやげもの店で人を避けてチェロのケースで棚の商品をぶつけて落としたりするのは避けられそうにない。
調べると近鉄奈良駅の改札前の店は9時に開店だ。開店と同時に買い物をすませ、新大宮のホテルに10時前に戻ってチェックアウトする作戦で行けばいい。せっかく奈良駅まで行くなら、早く行って東大寺のあたりでも歩こうと考えた。
5時半頃に起床した。確か6時14分の電車で奈良に向かう。朝日がまぶしい。いい天気だ。県庁の前をどんどん歩いて行く。二日前とは違ってこの時間は人はまばらだ。鹿が4、5頭並んで大通りを横切っている。一瞬、鹿は信号がわかるのかと思ったがそんなことはなく気ままに渡っている。車がそろそろと止まった。他県からの車だとちょっとびっくりするだろう。東大寺付近では地元の人が散歩をしているのだろう。お早うございます、と声をかけてくれる。朝はすずしくですがすがしい。新緑も気持ちがいい。
二月堂のお堂に上がる。「いやあ、気持ちええなあ。」やはり地元の方だろうか、よくここで顔を合わせているとようで
挨拶を交わしている。二月堂まではけっこう坂や石段があるので朝とは言え、少し汗ばむくらいだ。そして回廊から奈良市内の平野部が見渡せる。これも人がたくさんいると落ち着いた気持ちにはなれないだろう。朝早く来て良かった。よく「修二会」の様子が報道されるときに見る階段も昼間だったら観光客が大勢いて写真を撮る気にもなれないだろう。ゆっくりと石段を眺めながら下りた。
鹿たちが茶店の裏手でかたまっている。2、30頭はいるだろうか。じっと動かない。人が多くなれば、また鹿せんべいをもらいに動き回るのだろうか。時刻は7時20分くらいだ。大仏殿の方に下りていく。行列が出来ているのが見えた。どうやら大仏を拝観する行列のようだ。こんな早くから並ぶのか、とちょっとびっくりしたが、行列の先頭の方に行ってみると開門は7時30分なので、混雑を避けてこの時間に来るのはいい選択だろう。ちょっと迷ったが、これも巡り合わせのような気がして、大仏を拝むことにした。800円なり。中学3年の時以来だ。
でかい。8世紀によくこんな大きなものを作ったものだ。
鏡池を見ながら、南大門をくぐり博物館の裏手の方を歩く。それでもまだ時間があるので、猿沢池まで足を伸
ばし、興福寺を少し眺めながら駅についた。まだ8時50分だ。ぶらぶらしていると9時ジャストにようやくシャッターが開いた。柿ジャム、そうめん、柿最中、クッキー、地酒とめぼしいものをかごに入れる。柿の葉寿司の売り場にはまだ人がいない。やはり朝一番ではまだ運び込まれていないのだろうか。とにかく買えるものを先に会計して店を出ると、ビルの柱に柿の葉寿司たなかの広告が貼ってあった。東向商店街のは入ったすぐのところに本店がある。行ってみると開いていたのでサーモンと鯖をひとつ購入。満足して駅に戻り電車に乗る。ホテルの部屋には9時45分くらいに到着。なんだか時間を有効に使ったようでとても得した気分だ。チェックアウトして京都行きの電車に乗る。座席には座らずのんびりと車窓からの景色を眺めながら京都に着いた。
奈良は朝歩くのがおすすめだ。
お土産の話をしたので、ひとつご紹介。
奈良豊澤酒造の純米酒「豊祝 山乃かみ酵母仕込み」だ。知っているわけでなく、棚から選んだのだ。ラベルには「ドメーヌ」とある。ドメーヌとはワイン造りにおいて自分の畑で葡萄を栽培し、醸造して瓶詰めまで行う生産者のことをいう。調べると「奈良県産ヒノヒカリを使用。お酒の神様として名高い奈良県桜井市にある大神神社の境内の山中に咲くササユリの花より分離された「山之かみ酵母」でじっくり低温発酵させ、柔らかなお米の旨みとキレの良い上品な酸が特徴」とのことだった。奈良県産の米だけでなく、県内の神社で見つけた(拾ってきた?)酵母を使っているところが面白い。味も飲みやすいだけでなく、何とも言えない個性的な感じがした。まさに奈良らしいお酒を飲むことが出来てこれまた満足だった。
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