古本をよく買う。それは古本でないと手に入らないものが多いからだ。以前書いた( 第241号 ニーチェが京都にやってきて…… の巻 )ようにブックオフオンラインにお気に入りに登録しておいて、「ご登録の商品が入荷しました」というメールが来るのを待っているが、「おっ、通知が来ているじゃん。」と思ってサイトに行ってももう売れている。メール受信後1時間以内に見てもダメだ。きっと受信したらすぐにカートに入れて注文しないとダメなのだろう。私と同じ本を狙っている人はたくさんいるのだ。
 ある日近所のブックオフの実店舗に行くとなんと目当てのコミックがあるではないか。メールが来て、あわててサイトに行ってすでに誰かに買われていてがっかり、の繰り返しは無駄なのではないか。確かに店に行く時間はかかるし、目当てのものはない空振りも多いが、何となく目に留まって手に取りその本2024.01.29ゆとぴあぶっくすに興味がわくこともある。そのことを考えれば無駄ではないのではないかと思うようになった。
 去年の11月7日の朝日新聞朝刊の地方版に「夢の古本屋、地域の文化拠点に 脱サラし南浦和に開業」という記事を見た。よく通る道をちょっと入った路地ではないか。行ってみたいと思っていたがなかなか行く機会がなかった。先月の終わりにふらりと行ってみた。
 店名は「ゆとぴやぶっくす」さん。記事にあったように「自分が好きな人文科学や文学の本を中心に買い取りしている。子供に見せたくないヘイト本やアダルト本は断っています」というのがわかる本棚だ。何冊か手に取り頁をめくってみた。
 入って右手の壁一面が大きな本棚で、文庫や新書が中心に並んでいる。本棚はとても興味がある。しっかりとしてきれいで本にやさしく壁とも調和する本棚はどんなものか夢想している。
 しばらく眺めて一冊買うことにした。万城目学の『偉大なる、しゅららぼん』。万城目さんが直木賞をとったのは喜ばしいのだが、過去の作品も古本屋で見当たらなくなってしまった。税別300円。ひょっとしたらもっと安く売っているところもあるかもしれない。けれど、棚に戻した本の中にも出会えて良かった本もある。それも考えれば高くはない。
 レジでお金を出しながら本棚のことを聞いた。「注文して作ったんですか?」店主さんの答えは、「マルゲリータです。マルゲリータ 家具で検索してみてください。」だった。帰って言われたとおりに検索してみた。まるげり、くらいまで打つと「マルゲリータ 本棚」が予測されて出てくる。おしゃれな収納家具がたくさん出てきた。margherita 建築設計事務所がデザインする収納家具とキャッチがある。ショールームにも行ってみたくなった。
 


  第241号 ニーチェが京都にやってきて…… の巻 
  2023年10月26日