前号で鹿島神宮は鯰に触れていないという話をしたが、ないわけではない。タケミカヅチが大鯰を踏んづけている石像があった。ただ何の説明文もなく、写真を撮っているのも私たちくらいであった。では、話の続き。
車を息栖神社へと走らせる。鹿島神宮からは道のり12㎞くらいですぐに着く。こちらは印象としては大きな神社ではない。といっては失礼か。神栖市観光協会のHPは「東国三社のうち他の二社に比べてより静かで趣がある」と紹介している。
息栖神社の特徴は何と言っても「忍潮井(おしおい)」だろう。写真の鳥居の手前120mくらいのところに一の鳥居がある。そこはもう常陸利根川だ。その鳥居の左右に泉が湧いているとのこと。このあたりは海水と川の水が混じった汽水で、そこに泉が出るのは珍しいそうだ。それぞれに女瓶、男瓶と呼ばれる瓶が据えられているというが、よくわからなかった。このあたりは舟運が盛んだった頃は要所であり、にぎやかだったのだろう。香取神宮に向かう。直線距離は8.9㎞くらいだが、道のりは13㎞くらいだ。橋を渡るときは少し渋滞した。
ちなみに香取神宮と鹿島神宮の直線距離は12㎞くらいで、この三社はほぼ直角二等辺三角形になっているらしい。うーむ。息栖神社が香取神宮と鹿島神宮の二つと同じくらいの社格なら誰かが考えて建てたのかと思いたくなるところだ。いや、トライアングルになるように息栖神社を後の時代に作ったか。
香取神宮に到着。
鳥居をくぐると本殿に向かって登っていく。鹿島神宮
で結婚写真を撮っているのを見かけたが、こちらでは拝殿で結婚式の最中だった。拝殿は黒の漆を地に色彩豊かな色つけ。鹿島神宮と同じようにここにも要石がある。地を抑えているのだ。そうだ、これで息栖神社にも要石があったら、ぐっとトライアングルとして興味深くなるところだ。
拝殿に行く前の楼門の額縁は東郷平八郎の筆によるも
のだとのこと。午後のせいか、この日参詣した三社では香取神宮が一番人出が多かった。しかし人混みと言うにはほど遠い。屋外なのでマスクを外しても良さそうだが、どこでもマスクををしている人ばかりだ。最初は酒蔵めぐりを考えていたところだが、もう時間も遅い。道の駅で地酒を買ってよしとしよう。まずは道の駅さわらを目指す。この日佐原市では秋の祭りで、山車が引き回され市中は通行止めがあり、道の駅に着くまで渋滞だった。道の駅の販売所も人が多かったので、もともと混むところなのかもしれない。道の駅の後ろは利根川だ。
秋の雲が広がっていてのどかだ。道の駅一つでは物足りない。道の駅こうざきに行く。フルネームは「道の駅 発酵の里 こうざき」で、酒、味噌、みりんなど発酵食品を扱う発酵市場や発酵食品を使ったレストラン、オリゼがある。オリゼとは麹菌の学術名だ。日本酒もたくさん置いてある。発酵をテーマとする道の駅、なかなか素敵だ。神崎町にぶらりと来たくなった。
利根川の空を染める夕日に向かって帰宅した。
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