俳句の三句めを考えるという話を書いた。こちら
 お~いお茶のラベルに載っている受賞作品は、おっ、と思わせるものがあり、記憶に残るものも多い。
 何故か、初句切れのものが多い気がする。一句目に「どん」か「すとん」かわからないが五文字が来てどう続くのかと自然に思う。そして「そう来たか」と思わされるから、という気がする。
 これはどうでしょう。

 鳳仙花 〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇

 これは、誰も私を見ていない と続きます。
  鳳仙花誰も私を見ていない
 作者は13歳の女子中学生。思春期に感じる孤独感。どうせ自分のことをわかる人なんていない。だから別に友達なんていらない。しかし、誰かにわかってほしい気持ちとがない交ぜになっているような不安定さ。それと庭先か道ばたのホウセンカ。なるほど。第31回の中学生の部大賞。納得。
 サイトにある作者の言葉を見たら鳳仙花の花言葉は「私に触れないで」なのだそう。
 選評には、鳳仙花は、「つまべに」「つまくれない」の名もある赤い秋の草花とあり、勉強になりました。ちなみに、自分がさっき書いた「ない交ぜ」は漢字では「綯い交ぜ」と書くのですがペンで書けといわれたら書けません。
 それから、この作品を思い出して、検索していて見つけたのですが、この受賞は地方新聞に紹介されているんですね。2020年10月の神戸新聞。この記事のインタビューによるとお母さんの入院の寂しさを表現したものとあります。

 さてお次、

 天花粉 〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇

 大体、天花粉って何だよ、って思うでしょうね。
 私は句全体を見たときに、あれのことを「天花粉」って言うんだ、とわかりました。それでイメージを作っているんですね。
 キーボードで「てんかふん」と打っても「天花粉」と出ますよ。
 句を先にご紹介。
  天花粉いのちひとつをくすぐれり

  わかりましたか。天花粉とはシッカロール、いわゆるベビーパウダーのことです。
 49歳男性の作品。もう言うまでもないですね。風呂上がりの子どもの笑顔が浮ぶようです。
 こちらは第31回文部科学大臣賞。
  こちらの受賞も地域情報誌に掲載されている。2020年10月9日号タウンニュース藤沢版。

 子規のことをいろいろ知ったことも無意識に俳句に向かわせたのかもしれない。
  そんな自分をおかしがり
 おっと、初句を考えることになってしまった。