今日の“c”は、“cycling”。土曜の仕事は支障がなければ、自転車で行く(行こうと思っている)。これができないときはかなり疲れていると言えるかもしれない。正直疲れていないわけではないが、「えいっ」という気持ちで自転車にまたがった。ちょっと寒い。職場に自転車で行くのも久しぶりだが、往復30km以上乗るのすら久しぶりだ。これじゃあサイクリストなんて言えないな。
 職場まで数キロというところに坂が二つある。:急なヤツが続いてあるものだから結構きつい。時間までに着かなくてはならないと思うとのんびりもしていられない。二つ目の坂を登り切り信号待ちをしている間、肩で息をしてしまった。
 ひゃあ、体力が落ちているのを実感。乗る時間を時間を増やせば1年前くらいの登坂力に戻るか。いや欲張ってそれ以上に。ランス・アームストロングの『ただマイヨ・ジョーヌのためでなく』の一場面を思い出した。
ただマイヨ・ジョーヌのためでなく
ランス・アームストロング
講談社
2000-08-25
 私が読んだのは単行本だった。文庫も出ている。私がロードバイクに興味を持ったきっかけの一つである。原題は『It's Not About a Bike』。読者が手に取るためには、邦題の方がいいのだろうか。 一般的にはマイヨ・ジョーヌという言葉もピンとこない人が多いから「自転車のことじゃないんだけど」でも大して変わらないかもしれない。きっと外国ではランスが書いたということで売れたんだろう。
 癌に侵された彼は、闘病生活のあと、ツール・ド・フランスで優勝する。彼の自伝である。マイヨ・ジョーヌとは黄色いジャージというフランス語で、この世界最高峰の自転車レースのチャンピオンを意味する。
 本の中で、ランスは闘病後練習を再開し、なかなか元のように走れないと感じる日を送るが、ある日ヒルクライムの練習で目標タイムを切る(記憶違いだったらごめんなさい)。そしてツールに出場し優勝するわけで、私は胸を熱くしてとても感動した。しかもランスは前人未踏のツールの連覇中だったので、少年みたいに自転車に興味のない人にまで話しまくっていた。
 みなさんご存じのように、その後ランスはドーピングをしていたことが発覚し、記録は抹消され永久追放された。『シークレット・レース』を読むと、ドーピングの手口だけでなく、ランスのレース中の態度も描写されているのだが、その振る舞いは残念なことに、癌を克服して過酷なレースのチャンピオンとなり多くの人々を感動させた人物とは思えない。
シークレット・レース (小学館文庫)
コイル,ダニエル
小学館
2013-05-08




 ランスは自分が癌から生還したことから、小児癌患者を慰問したり、LIVESTRONGというNPOを設立し癌患者と生存者の支援や教育活動をしていて、そういった行動にも私は感銘を受けていた。しかし、嘘っぱち野郎だったわけだ。
 映画にもなっていて『シークレット・レース』に書かれている内容を克明に再現している。
疑惑のチャンピオン(字幕版)
ダスティン・ホフマン
2016-12-21

 ランスがとても狡猾で利己的ないやな人物として演じられている。これほど180度見方が変わってしまった人物も珍しいのではないかと思う。
 話がドーピングの話になってしまったが、私はそんなものに縁はなく坂を今日よりは速く楽に登れるようになれたらいいと思っているだけだ。そのためには走った後に牛乳かザバスを飲むくらいだ。いつもの坂を今日より速く楽に走れたら、もっと遠くに行くことができるだろうから。そしてまだ見ていないものを見られるだろうから。